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Huglobe!(はぐろぶ) | November 19, 2017

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地元福島から世界へ。「大堀相馬焼」窯元の再建を目指す若き継承者の挑戦

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福島県浪江町で300年もの間愛されてきた、国指定の伝統工芸品「大堀相馬焼」。
2011年3月の東日本大震災後、浪江町は避難区域に指定されたため、約25あった窯元はすべて地元を離れ、生産を縮小せざるを得ない状況に陥っています。
そんな中、『地元の窯元を復活させたい』と「KACHI-UMA」プロジェクトを立ち上げたのが、大堀相馬焼・松永窯の4代目、松永武士(まつなが・たけし)さん。現在、クラウドファンディングサイト「READYFOR?」で支援者を募集しています。
Huglobe!では、大堀相馬焼の魅力と「KACHI-UMA」プロジェクトに込めた想いについて、松永さんにお聞きしました!
 
 
縁起物として親しまれてきた大堀相馬焼
 
大堀相馬焼には、3つの特徴があります。まず1つ目は、「走り駒」。常に左を向いている「左馬」は「右に出るものがない」という意味から、縁起が良いとして地域では親しまれてきました。
 
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そして2つ目が、「青ひび」。これは、相馬焼に使われている釉薬(ゆうやく)と素材の収縮率の違いから生まれる模様で、焼き上げる時に出る貫入音(かんにゅうおん)も特徴的です。
 
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そして3つ目の特徴が、「二重焼」と言われる構造。入れたお湯が冷めにくく、また熱いお湯を入れても持ちやすいという利点があります。
 
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大堀相馬焼にしかない魅力がいくつもあるのですね!
 
 
地元を離れざるを得なかった窯元たち
 
『震災後、浪江町を離れた窯元は、福島県内の二本松市の共同窯で少しずつ生産を続けていたり、愛知や大分など県外に避難した窯元さんはその土地にある窯を借りたりしている状況です』
震災が起きる前は、近いコミュニティの中で互いに切磋琢磨しながら生産をしていたのだとか。
『バラバラの場所で生産をしていきながらも、いかに大堀相馬焼全体を盛り上げていくか、ということが課題です』と松永さんは話します。
 
 
“自分にしかできないことをやろう”と帰国を決意
 
ご実家が大堀相馬焼の窯元の一つである松永さんですが、最初から家業を継ぐつもりはなかったのだそう。元々はカンボジアや中国などで会社を経営していた松永さんが、なぜ地元を応援する今回のプロジェクトを立ち上げることになったのでしょうか?
 
『学生時代に海外で起業し、当時は別の事業を経営していたのですが、震災が起きて実家に帰れなくなった中で、「いまの事業は僕じゃなくてもできるんじゃないか」と思いました。だったら、自分にしかできないことをやろうと決め、パートナーに経営を任せて日本へ帰国しました。
ただ、まだ事業が中途半端な状態で海外から帰国したので、未練はありました。僕は、東京も福島も大好き。『地元も盛り上げて、東京でも海外でも十分勝負できるために何ができるだろう』と考えを巡らすうちに、自分の実家が300年続く伝統的工芸を営み、今存続の危機にあるということに思い至りました。まさに灯台下暗し、という感じですが、地元が誇る大堀相馬焼の復興に注力しよう、20代のキャリアをすべて掛けてみようと思ったのです。あの震災がなかったら、大学も休学したまま辞めていて、海外にしばらくいたと思います』
 
帰国後、松永さんは、震災で割れてしまった陶器の破片を使ったアクセサリーブランド「Piece by Piece」や大河ドラマ「八重の桜」公募コンペティション・クラフト部門にも選出された「sakura」などを手掛け、復興支援に尽力してきました。
 
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大堀相馬焼のかけらを使ったカフス(Piece by Piece)

 
 
相馬焼のDNAを受け継ぐ新ブランドを作りたい
 
福島の伝統工芸であり家業である大堀相馬焼を日本全国や海外に広めるため、 新しく「KACHI-UMA」プロジェクトを立ち上げた松永さんの想いとは。
 
『「KACHI-UMA」プロジェクトの目的は、まず大堀相馬焼を多くの人に知ってもらうこと。来年は午年ということで、馬をモチーフにした大堀相馬焼を広める滅多にないチャンスだと思っています。今後は、多くのアーティストやクリエイターと地元の職人などがオープンに関われるハブとして、展示会や販売など毎年企画を実施していく予定です
 
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若手クリエイターとのコラボ商品例

 
『今回このプロジェクトでは、これまでの大堀相馬焼とは違う、挑戦的な技法も取り入れてみたのですが、最初は面倒くさがっていた職人さんも徐々に積極的に議論に参加してくれるようになりました。アーティストやクリエイターに感化された福島の職人さんがもっと良いモノを作ることで、大堀相馬焼のクオリティも上がればいいなと思っています。
今後、大堀相馬焼の新ブランドを立ち上げ流通させるとともに、海外にも発信していき、被災した全窯元をすべて再建できるようにするのが自分のミッションです。大堀相馬焼の発信や盛り上がりを通じて福島や日本がもっと元気にしていきたい』
 
 
目標調達金額は130万円!
 
現在、松永さんは「KACHI-UMA」プロジェクトの企画展を開催するべく、READYFOR?でクラウドファンディングに挑戦中です。この企画展で出展した大堀相馬焼の売り上げの一部は、以下の資金に充てられます。
 
■窯元の新しい挑戦に対する寄付(販路開拓・新商品開発・新技術の為の設備投資)
■窯元の設備に対する寄付(地域的制約があり、公的な助成金の支援を受けづらいことがあります)
■ 「大堀相馬焼陶器市」など窯元全体を盛り上げる活動に対する寄付
 
支援受付は2014年1月13日(月)午後11:00まで。リターンなどプロジェクト詳細は下記からご覧ください。
 
[東日本大震災で失った大堀相馬焼の復活を願う「KACHI-UMA」展を開催!(松永 武士) - READYFOR]


Mio
  • On 2013/12/10